ロ 「サラシャ どこにいる!?」
旅の途中 宿をとったサラシャ一行。
しかし 夜になりサラシャの姿が見当たらないことに気付き
ロクスはそこいらを探し歩いていた。
ロ 「まったく勝手にウロウロするなといつも言っているのに」
少し呆れながらも 心配するロクスにタトゥミが近寄る。
タ 「ロクス。 サラシャならあっちよ」
タトゥミが指差す方向を見ると 宿から少し離れた場所で
ひっそりと木の陰に姿を隠すサラシャとフジールがいた。
二人は 息をひそめ何かを見張っているようだった。
ロ 「あの二人は あんな所で何をしているんだ?」
タ 「待っているんですってよ」
ロ 「は? 何を?」
タ 「サンタさん。 クスッ」
ロ 「・・・・・・・(汗)」
そうです。 今日は万国共通クリスマス。
それはラブ伝の世界も例外ではなく
サラシャとフジールは サンタさんを一目見ようと
良い子が寝る時間になっても 頑張って見張っていたのです。
二人の視線は 宿屋の煙突一点に集中。
サ 「いい? フジール。 絶対に見逃しちゃダメよ!」
フ 「おぅとも! 今年こそはサンタさんの面を拝んでやるぜ!」
サ 「うんうん。 そんで捕獲してトナカイに乗っけてもらおう」
フ 「そうだな。 なんだったらソリのレンタル申し込むか?」
サ 「あ〜、いいかもね♪ 空飛べたら 旅の移動も楽になるし」
フ 「つーかさ 俺サンタさんに言いたいことがあんだよ」
サ 「何々? 世界中の子供に無料プレゼントなんかして
奥さんはお怒りになっていませんか? とか?」
フ 「ちっがーう!」
サ 「じゃ 何よぅ?」
フ 「毎年 なんで俺ン所には来てくれないのかって!」
サ 「そうなの? フジールってば 無茶なお願いしてたんじゃないの〜?
私のところには毎年来てくれてるよ」
フ 「そ、そうかな? そんなに無茶なことは 言ってないはずなんだけどな・・・」
今 明かしますが フジールは城下町で一人暮らしです。
例え簡単なお願い事でも サンタさんが来るはずもないのです。
その様子を見ていたロクスとタトゥミ。
ロ 「そうか。 今日はクリスマスだったな」
タ 「サンタさんを信じているなんて可愛い所あるわね♪」
ロ 「てか 毎年来ないのに信じてるフジールはどうかと思うが・・・」
タ 「今年こそはって思っているんじゃなくって?(笑)」
ロ 「めげないところがアイツの良い所・・・か」
タ 「サラシャのところには毎年 来てくれていたのね」
ロ 「あぁ。 毎年・・・ 毎年・・・ それはもう無茶難題なことばかりで・・・(遠い目)」
タ 「プレゼントを用意するのも 護衛隊長の仕事の一環なのねぇ。ご苦労様」
ロ 「で 今年の願い事は何か聞いたか?」
タ 「えぇ。 旅の途中で餓死しないように仙豆が欲しいんですって」
ロ 「せ、仙豆!? (また世界観を越えたことを 泣)」
タ 「大丈夫 ロクス? 用意出来そう?」
ロ 「・・・あぁ。なんとかなるだろう」(なんのかよぅ!)
タ 「ふふっw さすがね。」
ロ 「それで・・・・・ フジールの願いコトは?」
タ 「あら意外ね。 フジールにも用意してあげるの?」
ロ 「まぁ それなりに頑張っている褒美さ」
タ 「フジールはサラシャに比べたら 極々普通よ。新しい服が欲しいんですって。
ほら 誰かさんに引っ張られて伸びてるから。(笑)」
ロ 「ッ!! じゃあ どんなに引っ張っても 伸びない丈夫な衣服を用意してやるッ!!!」
タ 「(それでも やっぱり引っ張るつもりなんだ)」
ロ 「とりあえず・・・ タトゥミの魔法で二人を眠らせてくれるか?」
タ 「了解。 お安い御用よ♪」
まぁ そんなことがありまして次の日の朝 サラシャとフジールの枕元には
自分たちの希望したプレゼントが置かれていたという・・・。
仙豆は どこから? という謎はスルーしましょう。
ラブ伝の鉄則です。
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