〜 戦士の休息 〜



さてさて・・・

カトチャ≠フサラシャを追いかけるフジール。



フ 「待てっつーの! サラ・・ カトチャ!!」



人ごみでサラシャ≠ニ呼ぶのは まずかと思いカトチャ≠ニ呼んでみたものの

当のサラシャは まったく気付く様子もなく アイス屋目掛けて一目散。

とりあえず フジールはアイス屋に着くまでサラシャの後に着いて走った。



サ 「おじさん お勧めのアイス下さいな♪」

おじさん 「あぃよ。 息子さんに買ってやるんかい?」

サ 「え? 息子!?」



サラシャがなんのこっちゃと不思議な顔をすると 隣でひょいとフジールが顔を覗かせた。



フ 「そうっス。 大盛りでよろしくな おじさん。」

サ 「な、何言ってんのよー!」

フ 「だって今 カトチャ≠ネんだぞ? そう思われてもしょうがないって。」



耳元でフジールに言われ 自分がカトチャ≠セったことに気付いたサラシャ。

どこからみても そりゃもう親父丸出しの姿である。



サ 「うわっ! 私ってば・・・。てか もうこうなったらカトチャ≠貫き通してやるわ。」

フ 「相変わらず切り替え早いな。 ほらよ、お待ちかねのアイス。」

サ 「わ〜ぃ。 いっただきます♪」



アイス屋のおじさんから受け取ったアイスを サラシャに手渡すと

サラシャは満面の笑みを見せた。

けど 所詮カトチャ≠ネので あまり可愛らしいとは言えなかった。



フ 「で、この後どうする? 宿屋に戻るか?」

サ 「せっかく来たんだもの。 もう少しいろいろ回ってみようよ。」

フ 「そ、その格好でか?」

サ 「何か不服でも?」

フ 「い、いや別に・・・。 サラシャがいいんなら別に構わない  こともないけど・・・

サ 「二人で出かけるなんてこと滅多にないでしょ。ぉデートよぉデート♪」

フ 「そうだな!(カトチャ≠ネのは残念だけどな)」



喜び半分 諦め半分でフジールはカトチャ≠ネサラシャと束の間のぉデートを楽しむことにした。







その頃 出かけるといった他の御三方達はというと・・・・・・・・



ロ 「ここか。 なるほど 確かに広い。」



ロクスは目的地に着くと 辺りを見回しどんどん奥へ入っていった。

そして カウンターまで来るとおもむろに声をかけた。



ロ・リ 「「オヤジ! とりあえず ビール。大ジョッキで!」」



てか ハモった!?



驚いて隣を見ると そこには同じように驚いた顔したリュールがいた。



ロ・リ 「・・・・。」



ロ・リ 「お、お前 大事な用があったんじゃないのか!?」



そして またハモる。



ちょっと気まずい雰囲気の中 注文したビールが運ばれてくると

二人は観念した と言うか開き直った。



ロ・リ 「酒が大事で何が悪い!」



そう 二人はお酒が大好きだった。



もうこうなったら止まらない。 二人は派手に乾杯すると一気にビールを呑み干した。



リ 「それにしても 護衛隊長とあろうものが酒とはな。もっとお堅い奴かと思ってたが
   なかなか好感が持てるじゃねぇか。」

ロ 「旅に出てから ほとんどと言っていい程 呑んでなかったからな。
   そろそろこの味が恋しくなってきたところだった。
   それに 酒でも呑まないとやってられん時だってある。」

リ 「あの お姫さんだしな。 相当手を焼くだろ あれは?」

ロ 「わかってくれるか? 今でこそ姫らしくなったものだか 昔はもっと酷かったんだ・・・。」

リ 「あれで姫らしいってのも 微妙だけどな。よし! 今日はとことん呑み明かそう!
   オヤジ 酒だ! 樽ごと持って来い!!」



そして その後二人の前には わんさかお酒が運ばれた。



リ 「けっこう呑んだけど まだ足りねぇな。」

ロ 「だな。」

リ 「どうだ? 今から呑み比べと行かないか? 剣では互角だったが酒はそうはいかないぜ?」

ロ 「それは こっちも同じだ。」

リ 「あっちで 呑み抜きバトルってのをやってるんだ。そこで勝負と行こうじゃないか。」

ロ 「よし 受けて立とう。」



二人がバトルに参加すると聞いて 酒場のオヤジが口をはさむ。



オヤジ 「今夜はうわばみの姉さんが参加してるみたいだぜ。 お二人さん負けねぇようにな。」



リ・ロ 「姉さん?」



まさか・・・ もしかして・・・

二人がバトルの場へ行くと そこにはすんごぃ人だかりが出来ており歓声が沸きかえっていた。

人だかりをかき分けて その中心にいる人物を見ると・・・・・



タ 「おほほほ♪ さぁ もう誰もいないのかしら? いくらでもかかってらっしゃい♪」



やっぱり タトゥミだった。







大事な用事とは 結局のところ 3人とも『酒』だった。



タ 「まさか あなた達まで来てたとはね。」

ロ 「それは こっちのセリフだ。」

リ 「まぁ いいじゃないか。 今日は無礼講っつーことで。」

タ 「それも そうね。」

ロ 「そうだな。 こんな日があってもいいだろ。」



少々出来上がった3人は 改めて酒を囲み乾杯をした。(いつまで呑む気ですか!?)



長く続いた3人の宴会。

それでも この先の旅のこと思えば ほんの一時の至福の時間。

きっと こんな夜はこれが最後だろう・・・。



どこかでそう感じながら グラスに映った自分を見つめ

明日への決意と覚悟を一緒に 酒を呑み込んだ。











   


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