ひらすら歩き続ける 3人。
サラシャが先頭で その後ろにロクスとフジールが並んで歩く。
フジールは よほどお気に召したのかまだ短剣をあちこち見回していた。
「あのね、思うんだけど・・・ 何処に行けばいいのかな?」
「何処にって! 何かアテがあって歩いてたんじゃないのか!?」
「ん〜ん。 適当に。朝日が眩しいなって。」
「「 なら先頭を歩くなッ!!」」
「何よぅ、二人しておっかないわねぇ。
だってさ、あの本には輝勇石のありかは載っていなかったんだもの。」
「だからと言って適当に歩くな・・・」
「たしか別々の地へ散って行ったと書かれてたよな?」
「一つずつ 探さなきゃいけないのね。 ドラゴンレーダーみたいなのがあればなぁ。楽なのに。」
「ま、あれば楽だな。」
「ドラゴンレーダー!?」
「何よ、フジール知らないの?超有名なのに。ドラゴンボール全42巻よ!
読んでないの!? ブルマの大発明品なのに!」
「いやいや、そーでなくって! この物語の中でドラゴンボールとかありえないだろッ!!」
「ふっ。 これだから新参者は・・・」
「な・・・ なんだよロクス?(汗)」
「この物語は何でもアリの世界だ。常識などは皆無に等しい。」
さすが皆出席のロクスです。慣れてます。
「そーよぅ、それに適度に適当でいいのよ。」
「適当なのかよ!!」
「執筆者が執筆者だしな。」
「うんうん。執筆者がこの程度だからねぇ。」
「だから、裏話的なことは言うなっての!」
「さってと♪ 初心者イジメはこの位にして本題に戻ろぅ。」
「イジメだったんか・・・( ̄∀ ̄°) (これもヘボキャラ設定の定めか!?くそぅ。)」
ちょっとフジールを哀れに思いつつ これからどうすべきかを考える。
ただ闇雲に歩いても時間と体力を無駄にするだけであり
かといって 輝勇石という目的はあるが 目指す場所がない。
やはり前途多難だなと思うロクスが口を開く。
「とりあえずは 情報収集だ。」
「そうだね。小さなことからコツコツとだね。」
「じゃあさ、隣町まで行くかっ。」
「それがいいな。今日はそこで宿をとろう。」
やっと行き先を決めて歩き出し 隣町に着いた頃にはとっぷり日が暮れていた。
適当に夕食をすまし 適当に宿をとり 情報収集は明日にしてその日は適当に休んだ。
次の日 朝早くからロクスとフジールは町へと出かけていく。
サラシャは宿で一人ぉ留守番。
一応これでもお姫さんなので 見つかって騒がれたりしたらこりゃ大変ってなもんで。
どう騒がれるかは 別として。
町に出たロクスとフジールは別行動で情報を集めていた。
しかしこれといった手がかりを得る事はできなかった。
「そう簡単には得られないか・・・ 輝勇石の存在すら怪しいものだしな。」
「おーい!ロクス、大変だっ!!」
少し落胆するロクスに フジールが手を振り駆け寄ってくる。
「どうした? 何が手がかりがあったのか?」
「金が足りねぇ。」
「・・・・・・は?」
「サラシャに似合いそうな髪飾りがあったんだけどさ、高くってさ。」
「・・・・・(怒)
貴様はー! 何をしてたんだ、何を! 悠長に買い物をしてる場合かッ!」
何で俺は保護者的な役割なんだ!? 護衛隊長ではなかったのか?
一人じゃツラすぎる。誰でもいいから早く仲間になってくれ! と切に願うロクスであった。
「ちぇっ、そんなに怒らなくってもいいじゃん。
そうそう! 情報と言えばさ、この町の北に洞窟があるらしいんだけどさ
そこに魔女さんがいるから その魔女さんに聞いてみたらどうだって言ってた。」
「それを先に言ってくれ。(疲)
これ以上 町で情報を集めるのも無理そうだし魔女さん(さんはいるのか?)に
聞いたほうが可能性がありそうだな。さっそく サラシャを連れて行ってみるか。」
それらしい情報を得られない町に見切りをつけて 3人は北の洞窟へと向かった。
髪飾りをゲットし損ねたサラシャはちょっとご機嫌斜めだった・・・・ らすぃ。
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